※今回のブログはとても文章が長くて申し訳無いです。各種詳細決定までに至ったプロセスをお伝えしたくこのようなブログになってしまいました。
まずは検討編として仕様決定までをお客様とのメールやり取りで、どう決めたかをご紹介させて頂きたいと思います。
メールにて問い合わせを頂戴しました
サイドフローの件も含めて色々ご相談させていただきたくメールさせていただきました。
長文及び拙い文章で申し訳ありませんがお付き合い下さい。
まず背景として今年の年末に水槽のリニューアルを予定しております。構成は以下の通りで考えています。
水槽台:1200×450×900ほどの水槽台の上に2つの水槽をセットする予定です。
水槽1:900×450×450OF水槽を載せる予定です。
※OF位置は左右450(センターです)奥から85の位置にして三重菅仕様で配管径は外側から65A、40A、13A給水管はTエルボで左右に分けます。
水槽2:300×300×400 こちらは水槽の上に300×150×150の水槽が乗っており、本来は水中ポンプで下から上に吸い上げ、上と下で水が循環するタイプです。
※この水槽の下段にサイドフローをつけ、上の小型水槽に給水管を繋ぎ、上段→下段→濾過層に行きたいです。
濾過槽:750×450×360サイズ( 水槽を購入して、アクリル板を自分で接着する予定)
※上記2台の水槽からレッドシーのリーフマットに繋ぎ、レッドシーの900スキマーを経てHSBAOのポンプから給水と考えています。
殺菌灯:カミハタ ターボツイスト36w
クーラー:ゼンスイ ZC1000です。
ここまで読んでも面白い構成だと思いませんか?
メイン水槽はセンターに3重管を備えたオーバーフロー水槽・サブ水槽はオーバーフローBOXを使ったサイドフロー水槽。それを1つの水槽台に乗せて使うなんて素敵すぎますよね。
それに濾過槽内はレッドシー社の製品を使った豪華仕様。
これが出来ればとても格好良い水槽になること間違い有りません。
質問はまだまだ続きますので、お客様の問合せ内容を引き続き記載します。
そこで相談です。
①上記の水槽2台に給水する場合殺菌灯とクーラーの繋ぎ方の最適解に悩んでます。私のイメージでは2系統分岐で クーラー→300水槽側 殺菌灯→900水槽 かなと考えていました。 300水槽は少しのソフトコーラルと生体、上部はリフジウム 900水槽はSPS、ミドリイシメインで生体ありで考えています。
②その場合の最適ポンプ流量はいくつになりますか? 900水槽が約180L、300水槽が2つ合わせて40L 濾過層が水面200〜250で使うので80L 計300L×10回転/h+損失分と余裕を持って_DEP-6000かなとか、DEP-8000必要かなとか?考えています。
③HPや出品物拝見させていただいて、単純に赤い配管かっこいいなと…。配管の販売も可能ですか?そうすると白いエルボやコネクターも欲しくなりますよね…。
初めてメールさせていただいた身で恐縮ですが、お気づきの点などあればアドバイス頂きたく思いメルーさせて頂きました。
あまりにも楽しそうな計画だったので、間髪入れずに絵起こしをしてメール返信させて頂きました。
第1回メール問い合わせへの返信
ご質問有難うございます。
とても面白い計画でワクワクしています。
あまりに楽しそうなので早速3Dに起こしてみました。
そうなると分からない点が沢山出てまいりましたので検討の前にまず質問させて下さい。
【質問】
1.こんなイメージで合ってますか?
※添付の絵にあれこれ間違い点を記載して戻して頂けましたら改定致します。
クーラーの位置・UVの位置・濾過槽の位置・小水槽の位置・ポンプの位置等を正しくしたいですね。
2.濾過槽サイズが水槽台に収まらないように思いますが正しいですか?
【簡易回答】
1.メイン水槽の配管が細いのでポンプはDEP-10000一択です
2.赤配管格好良いですよ。レイアウト決めて頂ければ、この図面に配管計画も入れていきます。
3.配管関連部品は全て単品販売しているので、是非ご自身での組み上げをお勧めさせて頂きます。
本件本当に面白い計画ですので、是非お手伝いさせて頂けましたら幸いです。
ご検討何卒宜しくお願い申し上げます。
第1回弊社メールへのお客様よりの返信
メールを送って、すぐに返信メールを頂戴しました。
いきなりCAD画像みてテンション上がってます!
いきなり質問させていただいたにもかかわらず ありがとうございます。
いただいた画像に注記させてもらいました。 全てにおいて、まだ発注していないので 色々変更は可能です。
まず質問に回答させていただきます
・イメージはまさにこの通りです。驚いてます。
濾過層の左右についてはどちらでも可能なので、 その他の位置関係詰めて必要なら入れ替えます。
・位置に関しては画像に追記させていただきました。 さらにご不明な点あればなんなりとお願いします。
・サイドフローは背面と記載していますが排水を下におろして背面空いたスペースにOF穴加工してそのまま下段に下ろそうと考えています。(穴あけられるかは水槽台メーカーとこれから相談ですが)
逆に質問です。
・給水管をこの太さにすればポンプサイズはこれ、とか ある程度基準みたいなものがあればと助かります。特に三重菅仕様は初めてなのでそれぞれの配管径と水槽、ポンプサイズとの関係性が理解しきれていません。
この数字は市販で売られている三重菅の太さで載せました。ここについても水槽製作段階で指定可能です。
ここまでずっと現物が何も無い絵空事を頭の中で描いていたので、ここまで形にしていただいてとても参考になっています。
ポンプ、配管関係で購入までご支援いただけますと嬉しいです。
今の水槽も拙いながら自分で濾過層作ったり、塩ビで配管繋げたりしたので組み上げは大丈夫と思います…恐らく。
第2回お客様メール問い合わせへの返信
ノセられると弱いので、もう少し進めて書いてみました。
絵を書いてみるとメイン水槽の3重管は重いですね。
別に弊社製品を売りたいわけでは無いのですが、両水槽をオーバーフローBOXにした方が格好良いと思います。
また配管太さと流量の関係はこちらのHPをご覧頂くとある程度イメージ湧くかも知れません。
第2回弊社メールへのお客様よりの返信
す、すごい。 配管がもう組まれている…。
確かにこうやって見ると三重菅ってめんどくさいですね。
台にも穴開けないといけないし、配管太いし…。
OF加工せずに水槽も台も買って本格的にサイドフロー検討してみます!
図を見てて不安だったのですが リーフマットとスキマー入りますかね…?
Excelでこんなのを作ってたので送っておきます。
第3回お客様メール問い合わせへの返信
各社製品寸法確認してみますね。
リーフマットの型番をお教え下さい。
データから拝見すると濾過槽は2層式ですね。
確かにこの絵を拝見すると、実現難しそうな気もしてきましたが、1部配管では無くホースを使ったりすれば出来ると思います。
第3回弊社メールへのお客様よりの返信
リーフマットの型番は500です。
性能は個人的にピカイチなんですが、ホースで繋がないといけないのが辛いんです…。
今回のパターンで言うと900と300の両水槽から排水をひとつにまとめる方法がキモかなと。
ウールマットのように交換とか洗浄が全くないので止められません…。
これのおかげで濾過層を3層にしなくていいのも売りですね。
スキマーがRSK900です。
濾過層に使う水槽は幅800にした方がいい気がしました。
言われてみれば両方サイドフローにすることで 水槽も安くなりますし、何より水槽台に穴開けなくていいし、水槽内スッキリするし願ったり叶ったりですよね。
UVの位置の制約も和らぎますし。
もし900もサイドフローにするなら水槽の右側面から落とします。
サイドフローの場合、給水管も穴を開ける形になりますか?
先程いただいたCADデータでは
・ポンプ→殺菌灯→クーラー→サンプ入口
・900、300水槽直結→それぞれ分岐 の計3分岐という感じですよね?
私のイメージではポンプ→殺菌灯→クーラー→ポンプ層 だったのですがサンプ入口まで戻した方がいいんですか?
ちなみにサイドフローの存在を御社で初めて知りましたが、 自作で中古水槽使ってBOX無しのサイドフローみたいなものを作って現在使用中です。
ほんとにそういう仕様の循環方法があるのを知って 少し嬉しくなりました(笑)
ちなみにですが、ここまでが最初の問合せから24時間内のメールやり取りの内容です。
とても濃い24時間だと思いませんか?
第4回お客様メール問い合わせへの返信
各コンポーネントのサイズ(ある程度適当)で図面を書いてみました。
配管工夫すれば各種コンポーネント設置は全然問題無いですね。
個別では無く全体的にコメントさせて頂きます。
1.濾過槽は2層式は厳しいかも知れません。プロテインスキマーは水位一定キープが基本です。それが出来る構造ならOKですが難しいなら3層式が無難と思います。
2.カラー配管は外径32mmΦになります。よってこの配管で計画して接続部のホースコネクターで絞る感じです
3.この水槽の水量要求のキモは実はUVなんです。ここに大流量送り込む為には大型ポンプが必要なので少し出費が嵩みますがDEP-10000がお勧めです
※UV後段に設置するクーラー負荷が高いので強い吐出力が必要
4.クーラーの戻りはメイン水槽に戻すのがベストです。もちろん濾過槽に戻す手も有りますが、その時は落水配管近くに戻す必要有ります
※ショートサーキット防止
5.水槽への戻しは水槽の穴を開ける形でもこのような形でもOKです。サブ水槽は流量が少ないのでリリィパイプのような物で戻す形で十分と思います。
その後複数回やり取りをさせて頂き最終仕様決定しました。
全体像が判る角度
お客様希望にてポンプからの送りを赤い配管、水槽からの戻り配管が青の配管になりました。
正面
黄色い配管はホース接続する場所を表しています。
メイン水槽側
ポンプから直接繋がる配管とUV・クーラーを経由する配管と2つの配管で給水されます。流量バランスの崩れで一方の水流が強くなった時に調整出来るように両方の配管にバルブを仕込んでいます。
背面
ターボツイスト36Wも上手くキャビネット内に配置されている事が見て取れると思います。
30cmサイズ水槽への配管は全て水槽台に穴を開けて通す計画となりました。
30cmサイズ水槽へはリリィパイプ的な物を通じて送水されますが、それは絵に落とし込んでいません。
サブ水槽側
水槽の奥行きが異なっているのが見て取れると思います。
ここまで、たった5日間です。
正直3次元CAD上でモデルを作るのは簡単ですが、配管施工をするのは結構大変です。
色々とお話を聞かせて頂くとDIY力のとても有る方のようですので、全然問題無いとは思いますが、もし困ったら最後までサポートをさせて頂く約束をさせて頂きました。
また、配管の参考になればと記載した3次元CADのモデルも提供させて頂きました。
組み上がったら、レビューを頂ける事になっておりますので、皆様是非ともお客様レビューを紹介出来る日をお待ち頂ければと思います。
info.saffdesign@gmail.com
皆様良いアクアライフを!!
最近米国からの多くのアクセスを頂いております。
本当に有難いことです。
Thank you for reading this blog.
I am sorry for the description in Japanese only.
This page article "Piping for Redsea reefer reef tank."
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