色々なメーカーの水中ポンプ能力を確認しました
先日ご案内したように、DEP-4000とDEP-6000を追加で試験し、2,000L/H級のポンプ能力テストで成績の良かったエーハイム1260とカミハタオーシャンランナープロ2500と比較しました。
各々の結果は下記リンクをご覧頂くこととし、本ブログでは纏めを行いたいと思います。
HSBAO以外はACポンプとなります。
オーバーフロー水槽を使ったテスト
いつもの実験水槽を使って測定を行いました。
VP13サイズオーバーフロー管に内径16mmホースで接続
機種名 |
カミハタ オーシャンライナープロ 2500 |
エーハイム 1260 |
HSBAO DEP-2500 |
HSBAO DEP-4000 |
HSBAO DEP-6000 |
公称最大流量(L/H) |
2700 | 2400 | 2500 | 4000 | 6000 |
測定された 最大流量(L/H) |
1,056 | 1,338 | 834 | 1,152 | 1,218 |
消費電力量(W) | 43 | 46 | 23 | 37 | 52 |
1年間使用時 概算電気代 |
10,170円 | 10,879円 | 5,440円 | 8,751円 | 12,229円 |
Amazon最安値 (送料込み) |
¥8,000 | ¥15,330 | ¥10,500 | ¥12,000 | ¥14,000 |
1W当りの送水量(L) |
24.6 | 29.1 | 36.3 | 31 | 23.4 |
- DEP-4000とDEP-6000を比較試験して良かったです。この型番のポンプでやっとエーハイム1260やカミハタオーシャンランナープロ2500と同等の流量が得られるようになりました。
- 各ポンプの型番や公称流量って何なんでしょうかね?更に謎が深まりました。
VP13サイズオーバーフロー管に最大流量が期待出来る方法で接続
HSBAOのポンプは給水栓ソケットを取り付ける事で、ポンプから直接塩ビ配管接続可能。
その時の測定された数値を考慮して表を纏め直すと下記のようになります。
機種名 |
カミハタ オーシャンライナープロ 2500 |
エーハイム 1260 |
|||
公称最大流量(L/H) |
2700 | 2400 | 2500 | 4000 | 6000 |
測定された 最大流量(L/H) |
1,056 | 1,338 | 972 | 1,344 | 1,554 |
消費電力量(W) | 43 | 46 | 25 | 41 | 54 |
1年間使用時 概算電気代 |
10,170円 | 10,879円 | 5,913円 | 9,697円 | 12,772円 |
Amazon最安値 (送料込み) |
¥8,000 | ¥15,330 | ¥10,500 | ¥12,000 | ¥14,000 |
1W当りの送水量(L) |
24.6 | 29.1 | 38.8 | 35.2 | 28.7 |
- HSBAOのポンプは全て塩ビパイプ接続とする事で大きく流量が改善されました。(流路が太くなりますので当然です)
- DEP-2500で16%改善、DEP-4000で25%改善、DEP-6000で27%改善されました。
- 大流量のポンプ程ホースコネクターの影響を大きく受けることが判りましたので、どのメーカーの製品のポンプをお持ちでも、兎に角太い配管やホースで接続意すると、水槽内環境が改善される可能性有ります。
- VP13サイズのオーバーフロー管を持つオーバーフロー水槽をお持ちで、カミハタオーシャンランナープロ2500を使われている方は、塩ビ管接続をしてDEP-2500を使う事でほぼ同等の流量が得られますし、消費電力量は40%以上改善されますので、その価格差も半年以下の使用で元が取れる事になります。もちろんワンサイズ上のDEP-4000やその上のDEP-6000を選んで頂き、コントローラーで流量調整頂くのも良いと思います。DCポンプは流量を絞ると消費電力量も抑えられますので、メリット有ると思います。
- VP13サイズのオーバーフロー管を持つオーバーフロー水槽をお持ちで、エーハイム1260を使われている方は、塩ビ管接続をしてDEP-4000を使う事でほぼ同等の流量が得られますし、消費電力量は10%以上改善されます。もちろんワンサイズ上のDEP-6000を選んで頂き、コントローラーで流量調整頂くのも良いと思います。DCポンプは流量を絞ると消費電力量も抑えられますので、メリット有ると思います。
VP16サイズオーバーフロー管に内径16mmホースで接続 (クーラーにも送水しています)
機種名 |
カミハタ オーシャンライナープロ 2500 |
エーハイム 1260 |
|||
公称最大流量(L/H) |
2700 | 2400 | 2500 | 4000 | 6000 |
測定された 最大流量(L/H) |
924 | 1,170 | 510 | 888 | 1,038 |
クーラー側への流量(L/分) | 10.3 | 10.9 | 9.7 | 10.5 | 11.1 |
総合流量(L/H) | 1,542 | 1,824 | 1,092 | 1,518 | 1,704 |
消費電力量(W) | 49 | 53 | 24 | 38 | 54 |
1年間使用時 概算電気代 |
11,589円 | 12,535円 | 5,676円 | 8,987円 | 12,772円 |
Amazon最安値 (送料込み) |
¥8,000 | ¥15,330 | ¥10,500 | ¥12,000 | ¥14,000 |
直列接続時流量(L/H) |
732 | 846 | 666 | 786 | 834 |
直列接続/並列接続比 | 0.79 | 0.72 | 1.30 | 0.88 | 0.80 |
VP16サイズオーバーフロー管に最大流量が期待出来る方法で接続 (クーラーにも送水しています)
HSBAOのポンプは給水栓ソケットを取り付ける事で、ポンプから直接塩ビ配管接続可能です。
その時の測定された数値を使用して表を纏め直すと下記のようになります。
機種名 |
カミハタ オーシャンライナープロ 2500 |
エーハイム 1260 |
|||
公称最大流量(L/H) |
2700 | 2400 | 2500 | 4000 | 6000 |
測定された 最大流量(L/H) |
924 | 1,170 | 510 | 1,242 | 1,554 |
クーラー側への流量(L/分) | 10.3 | 10.9 | 9.7 | 14 | 14.1 |
総合流量(L/H) | 1,542 | 1,824 | 1,092 | 2,082 | 2,400 |
消費電力量(W) | 49 | 53 | 24 | 43 | 56 |
1年間使用時 概算電気代 |
11,589円 | 12,535円 | 5,676円 | 10,170円 | 13,245円 |
Amazon最安値 (送料込み) |
¥8,000 | ¥15,330 | ¥10,500 | ¥12,000 | ¥14,000 |
直列接続時流量(L/H) |
732 | 846 | 666 | 786 | 834 |
直列接続/並列接続比 | 0.79 | 0.72 | 1.30 | 0.63 | 0.53 |
- HSBAOのポンプは全て塩ビパイプ接続とする事で大きく流量が改善されました。(流路が太くなりますので当然です)
- DEP-4000で40%改善、DEP-6000で50%改善されました。
- 大流量のポンプ程ホースコネクターの影響を大きく受けることが判りましたので、どのメーカーの製品のポンプをお持ちでも、兎に角太い配管やホースで接続して意識する事を考えると、水槽内環境が改善される可能性有りますので、是非見直しをしてみてください。
- ホースコネクターを使わずに塩ビ配管とホースを接続する方法はこの記事を参照ください。
- VP16サイズのオーバーフロー管を持つオーバーフロー水槽をお持ちで、カミハタオーシャンランナープロ2500を使われている方は、塩ビ管接続をしてDEP-4000を使う事で30%増しの流量を得ることが出来ます。同じ流量でよければ、コントローラーで流量を絞る事で、消費電力量を更に減らすことが出来ますので、その価格差もすぐ元が取れる事になります。もちろんワンサイズ上のDEP-6000を選んで頂き、コントローラーで流量調整頂くのも良いと思います。
- VP16サイズのオーバーフロー管を持つオーバーフロー水槽をお持ちで、エーハイム1260を使われている方は、塩ビ管接続をしてDEP-4000を使う事でほぼ同等の流量が得られますし、消費電力量は20%以上改善されます。もちろんワンサイズ上のDEP-6000を選んで頂き、コントローラーで流量調整頂くのも良いと思います。DCポンプは流量を絞ると消費電力量も抑えられますので、メリット有ると思います。
総纏め
今回、他社のポンプもテストさせて頂き、同じような流量を持っているように見える(カタログ上)ポンプでも、実際試験すると色々な特性を持っている事が判かりました。
また謎も深まりました。
- 何故、実際流量の少ない水中ポンプは19mmホース接続が出来て、流量が多い水陸両用ポンプは16mmホースしか接続出来ないのでしょうか?
- カミハタオーシャンランナープロ2500やエーハイム1260は接続出来るホースサイズを上げるか、塩ビ配管接続可能なオプションを準備した方が本当の能力が発揮できるのでは?と思いました。
- 重さ≒パワーだと判りました。もう箱を開ける前からエーハイム1260の存在感は半端なかったです。
- 性能曲線図って判りにくいと思いませんか?接続口径を考慮されず記載されているので、オーバーフロー水槽の吐出口の高さの数値を見て、その流量が出るように錯覚してしまいますよね?もっと判りやすい表記方法無いですか?循環ポンプを購入される大多数の方がオーバーフロー水槽で使用する目的なのですから、やっぱりオーバーフロー水槽で使用した際の流量も併記するとか、していた方が親切だと思います。
- と書きつつも、当方HPも相当見難いので、もっと判りやすく改定していきたいと思います。
- オーバーフロー水槽メーカーが推奨するポンプサイズが内径16mmのホースしか接続出来ないのに、3,000L/Hを超えるポンプを推奨されているケースが有ります。色々なポンプを使用して過去実験を重ねていますが、16mmホース接続で3,000L/Hも流せるポンプなんて存在しているとは思えません。能力自慢のポンプ御座いましたら、是非貸出お願いします。無料でテストさせて頂きます。
- 逆に300L程度の水量が有るオーバーフロー水槽なのに、オーバーフロー水槽で利用した時の実流量が750L程度しかないポンプを推奨されているメーカーも有ります。
- メーカーは実験した上で、推奨ポンプサイズを決定しているのか本当に疑問です。
- ネットでは水槽総水量循環数6回転/時間必要。とか10回転/時間必要なんて記載している記事が沢山有りますが、どうやってこの数値を決めているのでしょうか?実際そんなに循環数無くてもミドリイシ等綺麗に維持されている方が大多数だと思うのです。
- 世の中にあるオーバーフロー水槽のオーバーフロー管サイズ細すぎませんか?ちょっと太くした位でコスト変わらないでしょうから、少しでも太いサイズにして貰えれば、もっと小さいポンプが使えるのでお客様にとってメリットあると思います。
- 実験を通じてエーハイム1260の能力の高さがよく判りました。あの値段でMade in ドイツなんて、とても優秀な製品だと思いました。
DCポンプのススメ
当方取扱ポンプはDCポンプです。メリットは沢山有りますが、特に重要な点記載しておきます。
- DCポンプはコントローラーで簡単に流量を絞ることが出来ます。
- 流量を絞ると消費電力量も下がります。
- 状況に応じてポンプ流量を変えられる便利なポンプです。
- 騒音値も低いです。
- オーバーフロー水槽で使ったら落水音に隠れて、殆どポンプの駆動音聞こえなくりますよ。
info.saffdesign@gmail.com
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